なぜBEKのタコスは崩れないのか。トルティーヤの仕事

BEKにとってトルティーヤは、味を足すものではなく、具材を成立させる“受け皿”です。

BLUE ENTRANCE KITCHENでは、トルティーヤを「包む皮」ではなく、料理全体を支える基盤として設計しています。

トルティーヤは「下にあるから下」ではない

トルティーヤは、具材の下にあるから脇役、という存在ではありません。BEKでは、すべての要素が乗る前提として成立しているかを重視します。受け止める力がなければ、上に何を載せても料理は安定しません。

具材の個性を“吸収する”役割

タコスには、肉・野菜・ソースなど異なる個性が集まります。BEKのトルティーヤは、それらを主張でぶつけ合わせるのではなく、一度受け止めてから全体に広げる役割を担っています。結果として、味が尖らずまとまります。

崩れないことも、受け皿の条件

受け皿として重要なのは、最初だけ成立していればいい、ということではありません。BEKでは、一口目から最後の一口まで、同じ安定感が続くことを条件としています。これもトルティーヤの役割です。

「味を語られない」ことが成功の証

BEKの理想は、「トルティーヤが美味しい」と強く語られないこと。その代わり、「なんか全体が良かった」と感じてもらえること。意識されない完成度こそ、受け皿として正しく機能している証です。

BEKのトルティーヤは、
主役でも、演出でもありません。

・具材を支え
・味を受け止め
・全体を崩さない

料理として成立させるための
静かな基盤です。

それが、
具材を支える“受け皿”としての
BEKトルティーヤの役割です。